アルファポリスによる添削指導(6話後半)

≪評価≫ 総合:17 点(25 点中)

新しいアドバイス

  • 群像劇の側面が強いので、主人公の影が薄くならないように行動や感情をしっかり描く
  • 「自分の描きたいこと」と「読者が見たい/楽しみたいポイント」を乖離させない
  • 世界設定の共有→地球サイドの歴史、火星の権益や資源を巡る必要性、政治的な背景 etc

毎度のアドバイス

  • 効果線の活用や、アクションを起こす前のタメの動作や動きのある構図
  • 見開き単位・ページ単位で見せたいコマを決めて、大きさにメリハリを付ける
  • 顔アップ、バストアップ、ロングなどショットにメリハリを持たせる

●画力:4

基礎画力はありますので、次は絵に躍動感を持たせられるよう意識しましょう。

⇒前回申請時から新たに追加されたエピソードを中心に評価させていただきます。キャラの表情描写や全身のプロポーションなど、キャラ絵は前回までと同様に高いクオリティで描けています。

ただ、やはり動きの固さを擬音で誤魔化していたり、画面が静止画の連続のように見受けられる部分があります。効果線の活用や、アクションを起こす前のタメの動作動きのある構図を意識するなど、もっと絵に躍動感を持たせられるよう表現の幅を広げられると、さらにハイクオリティな画面になって読者を惹きつけられるでしょう。

●キャラクター力:3

サブキャラが存在感を増した分、主人公が埋もれてしまっています。

⇒ヴォルフ、レナ、ゼノといったメインキャラの人物像が段々と掘り下げられ、それぞれの存在感が高まってきた印象です。

ただ、群像劇的な側面が強いのでどうしてもキャラが多くなり、かつ視点が行き来するため、主人公であるユウの存在感が希薄になりがちです。読者は主人公に注目しながら読み進めていきますので、主人公の存在感が弱いと作品に入り込みづらくなってしまいます。今後はよりいっそうユウの行動や感情を押しだし、読者に注目してもらうよう心がけましょう!

●ストーリー力:4

物語も佳境だと思うので、テンションや勢いをさらに上げて読者を惹きつけましょう。

⇒ついに敵サイドの思惑も見えつつ、いよいよ主人公サイドの反撃が始まりそうで、しっかりと先が気になる展開を用意できています。

また、これからは様々な謎が明かされ、いっそう物語が盛り上がっていくことと思います。あとは、物語で描きたいことと、読者が見たい、楽しみたいポイントとが乖離しないよう常に注意しつつ、ストーリー展開のギアを一段上げて、読み手を飽きさせぬよう進行していきましょう。

●構成力:3

各ページで一番見せたい部分はどこなのかを定めましょう。

⇒以前までの評価を受け、コマ数やセリフ量などに気を配れているのは素晴らしいです!

しかし、まだコマの大きさのメリハリがあまり付いておらず、ページ内でどのコマを目立たせたいのかが曖昧なページが散見され、非常にもったいないです。見開き単位、ページ単位で見せたいコマを定め、そこが最大限映えるようなコマ割りや演出(間の使い方やメクリなど)ができると、格段に読み味が向上しますので、チャレンジしていきましょう!

●斬新力:3

基礎的な世界観をしっかり読み手に共有してあげましょう。

⇒本作の独自設定や出来事の時系列、世界観などの土台のうえで現在の物語を展開できており、オリジナリティは既にある程度確立できていると感じます。

ただ、そもそも地球がどういった歴史を辿って今に至るのか、また火星の権益や資源を巡る必要性、その政治的な背景などの情報を読者と共有しきれていないため、前述した土台の強度が弱くなってしまい、マーシアンワームと人類の対立構造自体がぐらついてしまっています。

独自性を最大限発揮するためにも、まずは世界観をきちんと読者と共有することを意識しましょう。

≪アドバイス欄≫

7回目の申請、ありがとうございます!

ついにマーシアンワーム側の目的も判明しつつあり、物語はどのような展開を迎えるのか、この先が一層楽しみです。構成力ではコマのメリハリに触れましたが、もう一点、カメラの寄り引きもあまりメリハリがなく、画面内がほぼ同じ大きさのキャラ絵ばかりで単調に見えてしまっています。顔アップ、バストアップ、ロングなど、アングルだけでなく寄り引きにも気を配り、画面に動きを持たせられると、より読みやすい原稿になるでしょう。

次回のご投稿を楽しみにしております!