光源の位置
シチュエーション(5W1H)が決まれば光源の位置が定まるとは言っても、メインになる光源の位置によって絵から受ける印象が変わってくるので簡単に分類して考えてみる。
ほぼ『カラー&ライト』と『Vision』からの引用だけど、少しだけルーミス本も参考にしてる。実際は光源が複数あることがほとんどなので、これはあくまで基本的なもの。
ほぼ真上
立ち絵などでもよく見るやつ。
映画業界ではバタフライライティングと呼ばれる。
ポートレートに使う場合はほっそりした顔立ちや女性に特によく合い、上品で洗練された印象を強調する。
斜め横
立体感がよく分かる。
ポートレートに使うと、頬に三角形の明部ができて重厚で力強い印象になる。特に男性の顔が映えるが、老け顔になるデメリットもある。
レンブラントライティングともいう。
真正面
輪郭と固有色がよく見えるが反面、立体感を出しにくい。
服の通販サイトなんかで資料を集めるときはこのライティングがよく使われているので、引っ張られて立体感がなくならないよう注意したい。
背面
シルエットを強調する。
背景面倒くさいマンの頼れる相棒。
影の部分を強くするとディティールが溶けて謎めいた印象や恐ろしい印象を出せる。
ほぼ背面から強め
被写体を美しく幻想的に見せたり、ミステリアスな雰囲気にしたりする。
逆光と違うのは、背景が明るくない場合でも使えるところ。
ほぼ下
恐怖や不吉を想起させるときの定番。
普段見慣れないライティングなので不安を感じさせたり不意を突かれた印象になる。
このほか、フレーム内の一部を照らす「スポットライト」も一応あったけど特殊なので割愛。
ブラインドの隙間から差し込む光とかはこれの亜種に分類されるのかな…うまく使えるとカッコいい。
重要なのは何をどう見せたいかによってこれら道具を使い分けること。
同じ道具を使っても見え方はケースバイケースなので、試行錯誤の結果や参考資料から何が感じ取れるかを優先する。
補足:顔のライティング
キャラの顔のライティングに関して、ポートレートの撮り方を参考に考えてみた。
実写で鼻先にくっきりハイライトが映ることはほぼ有り得ないんだけど、イラストにおいては鼻の主張を抑えつつ可愛い系の顔を引き立たせるための手法なのだなーと思った。
参考:玉ちゃんのライティング話
第13回 ループ、スプリットそしてバタフライ
https://shuffle.genkosha.com/technique/lighting/7343.html