アルファポリスによる添削指導(5話後半リテイク)

≪評価≫ 総合:17 点(25 点中)


●画力:4
線にメリハリをつけることを意識できています。
⇒前回申請時から新たに追加された「ある約束(1)」を中心に評価させていただきます。以前のアドバイスを受け、線の強弱をしっかり意識して作画されていることが伝わってきました。

一方、背景の線に関しては均一なため、やや平面的な印象を受けてしまいます。例えば光の当たる箇所は白く飛ばしたり、ディテール線をあえて途切れさせるなど、不均一な部分を作ることでさらに画面内に奥行きや立体感を持たせられますので、挑戦していきましょう。

●キャラクター力:3
キャラクター固有の感情表現を追求していきましょう。
⇒キャラクターが何を考えていて、これから何をしようとしているのかをしっかり読者に提示できています。ただ登場人物が多い分、キャラクターごとの感情表現にまだあまり差をつけられておらず、それぞれの印象が弱まってしまっているのが惜しいです。
人物ごとに喜怒哀楽の表現の仕方や、リアクションの度合いは異なってくるはずですので、「そのキャラらしさ」をさらに突き詰め、個々の存在感を高めていきましょう。

●ストーリー力:3
読み手の興味を煽り続けるための工夫がなされています。
⇒ヴォルフラムの正体について新たな謎を提示することで、読者の興味を引き続けようとする姿勢は素晴らしいです。ただ、いよいよ事態が好転しそうだった前回のラストからいきなりケイトたちサイドに視点が切り替わり、さらに新たな情報が提示されて…という展開なため、やや満足感に欠けてしまいました。じっくりと物語を展開していくことは決して間違いではないですが、時にはテンポよくエピソードを進行することも必要になってきます。読者が一番気になっているポイントはどこかを意識しつつ、惹きつけるストーリー展開を目指しましょう。

●構成力:4
画面内のどのコマに一番注目してほしいのかを意識してコマ割りを行いましょう。
⇒以前までの評価を受け、セリフ量やカメラの寄り引き、構図の変化などに気を配り、読みやすい画面を作り上げられています。その反面、コマの大きさにメリハリがあまりつけられていないため、見開き単位、ページ単位でどのコマに注目してほしいのかがわかりづらく、読み味を損なってしまっています。
例えば、ゼノンとレベッカの初対面シーンなどは大ゴマを使うことでその場面を印象的に見せられると同時に、コマ割りにメリハリが生まれて読み味も高まるでしょう。

●斬新力:3
今後、さらに作品テーマや謎について掘り下げ、オリジナリティを発揮していきましょう。
⇒独自の設定を活かしながら、オリジナリティのあるお話を描けています。しかし、今回はあまりストーリーが動かない回ではあったので、斬新さはあまり感じられませんでした。今後の展開で本作独自のテーマや物語の核心について掘り下げていき、さらに作品の独創性を高めていきましょう。

≪アドバイス欄≫
5回目のご投稿をいただき、ありがとうございます! 今まであまり触れられてこなかったヴォルフラムについてスポットが当たり、謎が深まるとともにそれぞれの思惑が絡み合い、今後の展開がより楽しみです! 現状読みやすい画面は作れておりますので、次のステップとして、メリハリのついたコマ割りやストーリーのテンポ感、キャラごとの固有の感情表現といった細かな部分まで意識を広げ、作品のクオリティ向上を目指しましょう。
次回のご投稿を楽しみにしております!