4/29:結局製本までやったので追記&訂正しました
今描いてるマンガが完結したら本にして薄暗がりで眺めるのが夢なので、解像度の設定とかグレーの色味、線の太さ確認も兼ねて、試しにコピー本として印刷したレポートです。
本文の印刷までは一応できましたが、コピー本を作った経験も知識もほぼゼロで、簡単とか言ってるけど原稿データの準備の段階からサッパリ…。作る前に不安だったこと、作ってみて「わっかんねーよ!」って思ったことを項目ごとにまとめてメモしておきます。一応、「クリスタでウェブコミックを描いている、紙の本 未経験な人」向けの内容だけど、所詮は自分用の覚書きなのでそんなに丁寧な説明はしてないです。
参考サイト&記事
セブン‐イレブンのマルチコピー機で同人活動をもっと手軽に・もっと楽しく!
中とじ小冊子(同人コピー本)をセブン-イレブンのマルチコピー機で印刷する方法
完成した本の仕様
A5サイズ中綴じ本
表紙:フルカラー印刷(実質2色しか使ってないけど)
本文:モノクロ印刷 56ページ
コピー代:330円
中綴じ本は紙に見開き2pずつ両面印刷して真ん中で折ってホチキスで綴じるやつです。画像は試し刷りver。
印刷用データの作成
原稿用紙の設定はこんな感じ
面付けの問題
中綴じコピー本は1ページ目の隣に最後のページを印刷して…みたいな難しいことを考えないといけないですが、セブンイレブンのコピー機「小冊子プリント」機能はこの辺を勝手に計算してくれるので基本的に何も考えなくて良かった。
ページ数の調整の問題
1枚の紙に4ページずつ印刷されるので、基本的にページ数が4の倍数になるように調整するのが良い。
「小冊子プリント」機能ならページ数が中途半端でも最後に白紙ページを自動で追加して調整してくれるのではないかと思うけど、白紙はかっこ悪いので息抜きに描いた4コマとイラストや真っ黒のページを追加して4の倍数に調整。
綴じ代の問題
マンガ本は縦書きなので、右綴じにして本文1ページ目の綴じ代は右側が正解。クリスタ使う場合に設定する開始ページは「左から」。
1冊のコピー本にできるページ数の限界
10号針を使う一般的なホチキスで綴じられる紙の枚数(※本文のページ数ではない)は10~15枚が限度らしい。なので、中綴じコピー本は 40ページ を超えると製本が難しいと一般に言われていて、最大でも60ページ程度に抑えるのが無難。
ここでいう「コピー用紙」とは55kgPPC用紙のことで、セブンのマルチコピー機の紙もこれに該当。今回の本は用紙15枚分で、問題なく製本できました。
マルチコピー機で扱えるファイルの制限
紙の枚数問題とは別に、セブンのコピー機が扱える画像データに関して制限がある。画像データはjpg入稿とpdf入稿の2種類が用意されているが、制限は以下の通り。
jpg入稿
小冊子プリントに対応できる枚数が32ページまで
カラーモードがCMYKだと読み込み不可。
pdf入稿
小冊子プリントに対応できる枚数が99ページまで
1ファイル10MB以下、PDFバージョン1.3〜1.7 のみ対応
この「1ファイル10MB以下」というのが厄介で、33枚以上の画像を画質劣化しないように1つのpdfにすると大抵の場合は10MBを軽く超えてしまうと思う。今回の場合は56ページ66MBになってpdf入稿はできなかった。
というわけで今回は56個のjpgファイルを2つのフォルダに分けてUSBに保存、2回に分けて印刷しました。ただ、そうなると面付けを少し考えないといけない。
結論だけ書くと
- 1つ目のフォルダ:「1ページ目~16ページ目」+「最後から16ページ分」
- 2つ目のフォルダ:「残りのページ」
に分割すればOKかと。私はこのときファイル選定を間違えて160円分印刷を失敗している
カラーモードと解像度
本文の画像データは「トンボの内側まで」を解像度350dpiグレースケールで出力。別にRGBカラーで出力してコピー機を操作する段階でモノクロ印刷しても同じだと思うけど。
5mm程度の余白
印刷すると紙のフチに5mm程度の余白ができる。裁断時の誤差など細かいことを気にしない、そもそも裁断しないならこの設定でOK。
解像度や用紙寸法(ピクセル数)は公式サイト推奨値と多少違っていても、グレースケール原稿なら綺麗に自動調整されるみたい。モノクロ2階調の場合はトーンのモアレを気にする必要があって話が面倒なので、手を出してない。
また、photoshopを使ってカラーモードをRGBからグレースケールに変換するとなんかグレーが濃くなるんだけど、印刷してみたら個人的にはまあまあ許容範囲だった(やっぱり濃いけど)。
元データ(RGBカラー)
Photoshopでグレースケールに変換後
印刷後
↑:濃くなった状態で印刷。
↓:クリスタのグレースケール書き出しを使うと濃くならなかった。
表紙
表紙は「見開きページ」にして350dpi、RGBカラーで書き出し。画像は咄嗟に用意した、過去絵加筆修正したやつ。
印刷作業
コピー機の操作に関して、気になった点だけ。
用紙の選択
A5の本を作るなら用紙設定はA4を選択。ややこしいな。
ちょっと小さめ機能
「小冊子プリントモード」は強制的にこれが選択された。なんかよく分からないけど、気にしない。
製本
製本は中綴じ製本で最も定番のMAX製「タテ・ヨコホッチキス ホッチくる」。ガチ仕様のやつは性能は良い分値段が高く保管に場所を取るので、実質これしか選択肢がないと思ってる。
ページ数が多いと製本も難しくて、めくりにくい…。余白部分を裁断する化粧断ちをすればそれっぽいかなーとも思うけど、不器用なので諦めた……でも満足。より本らしい本は完結後の楽しみに取っておきます。
今は金に物を言わせればソフトカバー・カラー口絵・帯付きの平綴じオフセット本がたった1部から作れるらしいです、良い時代だ!
参考:株式会社ポプルス … ソフト書籍セット
最後のページ。一人でニヤける用の本だから、奥付も必要ないし何書けばいいか分からなかった(でもページ数が余ったので何か書かないと勿体ないし)
ところで何故、本文が日本語のくせして表紙とかが英語なのかっていうと、日本語(カタカナ)で書くと一瞬で読めてしまって私が気恥ずかしいからです。英語だとぱっと見たとき読めなくて絵っぽいので安心できる
レポートは以上で終わりです!